株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のメディカル給食・在宅配食サービス市場を調査し、セグメント別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにいたしました。

1.市場概況

拡大を続けてきた病院給食(入院患者・病院職員の給食)、高齢者施設給食(入所高齢者・施設職員の給食)の市場は、前者は病院の統廃合や閉鎖、診療所の無床化が進み、病床数減少等で微減傾向が続き、後者は施設の新設がやや鈍化したため市場の安定期に入っている。また、在宅配食サービスは堅調に推移している。
2020年度の国内メディカル給食・在宅配食サービスの市場規模(末端売上高ベース)は、前年度比100.6%の2兆2,894億円となった。病院給食の減少分を、高齢者施設給食と、1,460億円の規模に成長した在宅配食サービスがカバーし、市場規模は微増で推移した。

2.注目トピック~給食サービス企業、在宅配食サービス企業の新型コロナウイルスによる影響

給食サービス企業にとってのプラス面は、非常食需要の発生や利用者の拡大等であった。ここ数年、台風や豪雨、地震など自然災害の多発を受け、企業や病院などでBCP対応が進んでおり、新型コロナウイルスへのリスク対策で冷凍弁当の備蓄など、新たな機会が生まれた。また、在宅高齢者以外の世代が在宅勤務や学校休校で弁当を利用する機会が増えたことで、在宅配食市場は二桁近い伸びを記録した。一方、マイナス面としては、受託事業所の閉鎖や喫食者数の減少など、売上への影響である。特に4~5月の緊急事態宣言下でこれが顕著となり、事業所対面給食、弁当給食、学校給食、幼稚園・保育所給食が影響を受け、2020年度後半は、学校給食や幼稚園・保育所給食は回復したものの、事業所系の給食は回復の目途が立っていない。

3.将来展望

メディカル給食は今後も、病院の統廃合や閉鎖、診療所の無床化が進み、病院給食市場は伸び悩む一方で、高齢者施設給食市場は引き続き拡大する見込みだが、食事費の自己負担化などにより、その伸び率は漸進的にならざるを得ない。ただ、有料老人ホーム数などの増加が市場の追い風になることは間違いない。また、在宅高齢者の増加から、在宅配食サービス市場は今後も着実に拡大すると予測するが、特に民間サービスが市場を牽引する見込みである。メディカル給食・在宅配食サービス市場規模(末端売上高ベース)は、増加と減少要因の相殺の中で微増傾向が続き、2025年度には2兆3,607億円になると予測する。引き続き、病院給食の比率が低下し、高齢者施設給食と在宅配食サービスの比率が高まる見通しである。

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調査要綱
1.調査期間: 2021年4月~6月
2.調査対象: メディカル給食・在宅配食サービス事業者、病院、診療所、高齢者施設、関連 団体等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、電話によるヒアリング調査、ならびに文献調査併用
4.発刊日:2021年06月25日

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